2010/10/13 [17:30] (Wed)
突然降って湧いたパロディネタ。
ハルミとオルタナがモデルだったり、色々。
長いので続きからどぞ(^^)
オルタナ、ジキル(死神羊)、荘太(死神鹿)、真人(死神牛)、双里、双良、春名(天使羊)は夢子さんのお子様です。
オロロンは名もなきの登場人物ですが、原案は夢子さんです。
彼らの著作権は夢子さんにありますのでご了承ください。
ハルミとオルタナがモデルだったり、色々。
長いので続きからどぞ(^^)
オルタナ、ジキル(死神羊)、荘太(死神鹿)、真人(死神牛)、双里、双良、春名(天使羊)は夢子さんのお子様です。
オロロンは名もなきの登場人物ですが、原案は夢子さんです。
彼らの著作権は夢子さんにありますのでご了承ください。
2010/03/18 [21:25] (Thu)
神域に帰ろうとしたオルタナの聴覚が僅かな音を拾った。
それは本当に微かな音で、オルタナが気付けたのも驚きな程。
意識して音を拾い上げる。そして気付いた。何故オルタナの意識に引っ掛かったのか。
「あいつの歌と同じだ」
引き寄せられるようにその音の許へ跳んだ。
ドアプレートには825の数字。彼女の部屋よりも高いのか。
ドアを開けず中へ跳ぶ。ハルミの部屋と間取りは同じようだった。
しかし奥に進んでも人は居らず、カーテンも遮光なのか陽光も差し込んでおらず、人工的な光が部屋を満たしている。
振り返り、通路の途中にあった二つのドアの一つの前に立つ。どうやらこの中から音は聞こえてくるようだった。
再び中へ跳ぶ。そして、言葉を失った。
「何、だ……これ」
部屋は薄暗かったが、中央に置かれたベッドの上はぼうと淡く浮かび上がって見えた。それが異常な程に白い人体の所為だと気付く。
そしてその人体から無数のコードが延び、ベッド脇にぐるりと置かれた機械に繋がっていた。見ていて気持ちの良い光景ではない。
部屋の隅にあるスピーカー。それからこの音は流れていた。音色からして自動演奏の電子オルゴール。
ふわりと浮き上がって、人間を覗き込む。痩せこけているがどうやら女らしい。
宙を見つめる瞳に生気はなく、クリアブルーらしい色さえ褪せて見える。広がる髪はくすんだ銀色をしていた。
言い様のない不快感が喉元まで押し寄せる。
これ以上留まっているのも嫌で、オルタナは其処から跳び去った。
神域へ戻る前に、オルタナは白磁病棟の屋上に立ち寄った。
目を閉じて神経を集中させる。すべてを見渡すように。
「……こん、な」
足下に広がる無数の病室。そのほぼすべてが薄暗いか人工の光に満たされていた。人々は揃ってベッドに横になり、生気のない瞳を宙に向ける。
先程の女が異常なのではない。ハルミの方が異常なのだ。
込み上げる吐き気に耐えられず視界を閉じる。今見た光景を消し去りたくて、今度こそ神域へと跳んだ。
耳の奥に、機械的なオルゴールの音色が残っている気がした。
神域に帰ろうとしたオルタナの聴覚が僅かな音を拾った。
それは本当に微かな音で、オルタナが気付けたのも驚きな程。
意識して音を拾い上げる。そして気付いた。何故オルタナの意識に引っ掛かったのか。
「あいつの歌と同じだ」
引き寄せられるようにその音の許へ跳んだ。
ドアプレートには825の数字。彼女の部屋よりも高いのか。
ドアを開けず中へ跳ぶ。ハルミの部屋と間取りは同じようだった。
しかし奥に進んでも人は居らず、カーテンも遮光なのか陽光も差し込んでおらず、人工的な光が部屋を満たしている。
振り返り、通路の途中にあった二つのドアの一つの前に立つ。どうやらこの中から音は聞こえてくるようだった。
再び中へ跳ぶ。そして、言葉を失った。
「何、だ……これ」
部屋は薄暗かったが、中央に置かれたベッドの上はぼうと淡く浮かび上がって見えた。それが異常な程に白い人体の所為だと気付く。
そしてその人体から無数のコードが延び、ベッド脇にぐるりと置かれた機械に繋がっていた。見ていて気持ちの良い光景ではない。
部屋の隅にあるスピーカー。それからこの音は流れていた。音色からして自動演奏の電子オルゴール。
ふわりと浮き上がって、人間を覗き込む。痩せこけているがどうやら女らしい。
宙を見つめる瞳に生気はなく、クリアブルーらしい色さえ褪せて見える。広がる髪はくすんだ銀色をしていた。
言い様のない不快感が喉元まで押し寄せる。
これ以上留まっているのも嫌で、オルタナは其処から跳び去った。
神域へ戻る前に、オルタナは白磁病棟の屋上に立ち寄った。
目を閉じて神経を集中させる。すべてを見渡すように。
「……こん、な」
足下に広がる無数の病室。そのほぼすべてが薄暗いか人工の光に満たされていた。人々は揃ってベッドに横になり、生気のない瞳を宙に向ける。
先程の女が異常なのではない。ハルミの方が異常なのだ。
込み上げる吐き気に耐えられず視界を閉じる。今見た光景を消し去りたくて、今度こそ神域へと跳んだ。
耳の奥に、機械的なオルゴールの音色が残っている気がした。