2008/02/06 [17:00] (Wed)
馬鹿馬鹿しい。
構っていられなくて腰を上げた。
「――逃げるの?」
ぴん、と空気が張り詰める。
そこらの天狐や人間なら腰を抜かしそうな殺気を浴びせても、彼女は全く動じない。
いつもいつも、そうだ。
逃げるのではない。一人になりに行くのだ。
それがどこか言い訳じみている事に気付きながらも、凌壽は歩を止めようとはしなかった。
**********
作品にしたら冒頭部分になるだろうお話。
天狐族の女性が主人公です。
構っていられなくて腰を上げた。
「――逃げるの?」
ぴん、と空気が張り詰める。
そこらの天狐や人間なら腰を抜かしそうな殺気を浴びせても、彼女は全く動じない。
いつもいつも、そうだ。
逃げるのではない。一人になりに行くのだ。
それがどこか言い訳じみている事に気付きながらも、凌壽は歩を止めようとはしなかった。
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作品にしたら冒頭部分になるだろうお話。
天狐族の女性が主人公です。
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