2008/11/07 [19:22] (Fri)
「こちらの要請を受け入れてくださり、ありがとうございます」
【その他版権】
ガンダムW×ガンダムOOのクロスオーバー続き
1×2、3×4前提。五飛は妹蘭がいるのでBLCPはなし。
・ティエリアの性格は二期っぽい
・でもトレミーのクルーとかマイスターとかは一期
・原作完全無視
・ハレアレ、ティエ刹ティエ前提。ロックオンはお父さんとかお兄さんとかそんな感じ。
1×2、ティエ刹ティエ贔屓
すべてOKな方はどぞ!
ガンダムW×ガンダムOOのクロスオーバー続き
1×2、3×4前提。五飛は妹蘭がいるのでBLCPはなし。
・ティエリアの性格は二期っぽい
・でもトレミーのクルーとかマイスターとかは一期
・原作完全無視
・ハレアレ、ティエ刹ティエ前提。ロックオンはお父さんとかお兄さんとかそんな感じ。
1×2、ティエ刹ティエ贔屓
すべてOKな方はどぞ!
接触
(奇妙な対面)
「こちらの要請を受け入れてくださり、ありがとうございます」
「いやなに、こっちの方が図体がでかいんだから構わないさ。さ、適当に座ってくれい」
小型艇でピースミリオンという巨大戦艦に着艦したスメラギとイアン、それから何かあった時の為にロックオンとアレルヤは、アロハシャツを着た奇妙なサングラスの老人に迎えられた。
その時点で四人は混乱と精神的な疲労感に襲われ、案内されるがまま作戦室のような部屋に通された。
適当に座ってくれといわれたイスに四人は腰掛ける。
ロックオンとアレルヤは何かあった時すぐに逃げられるようにスメラギとイアンを入り口側に座らせた。
奇妙な老人は自分も腰掛けて、さて、と切り出した。
「ワシはハワードっちゅうしがない爺じゃ。一応艦長みたいな事をやっとるが本職はメカニックでな、気軽にしてくれ」
「はあ……」
スメラギは他に返す言葉を見つけられずに情けない声を出してしまった。だがしかし、この状況では致し方ないと思う。
ロックオンとアレルヤは未だ警戒を解いていない。スメラギは気を引き締めて、背筋を伸ばして自分を叱咤した。
「私は、スメラギ・李・ノリエガ。戦術予報士兼艦長の任に就いています。こちらはクルーで……」
「整備士のイアン・ヴァスティだ」
「……アレルヤ、アレルヤ・ハプティズム」
「ロックオン・ストラトスだ」
「ハロ! ハロ!」
老人──ハワードはほう、と感心したようなそうでないような良く分からぬ感嘆符をあげた。
サングラスで瞳が隠されていて非常に真意が読みにくい。
にっと口端を上げたハワードは、老人というよりも好奇心丸出しの少年といった雰囲気を持っている。
マイスターの一人が言うような悪い人物には思えない。
──いや、この甘さがダメなのだ。
「見たところ貴艦は戦艦のようですが、あの」
「うむ、仰るようにこのピースミリオンは戦艦じゃが……お前さんの言いたい事は違うじゃろうて」
「それより、爺さん。俺たちがアンタに確認したい事は一つだ」
「ロックオン」
「ロックオン、怒ラレタ! 怒ラレタ!」
「ハロ!」
礼儀も何もなく口を挟んだロックオンに流石にアレルヤが名を呼んで咎めるが、ハワードは構わんとにかっと笑った。
どうも子供っぽい老人である。サングラスが一種の不気味さを醸し出してはいるのだが。
茶化したハロを手で押さえ、ロックオンは不敵な笑みを浮かべて、挑発するように言葉を発していく。
「俺たちが知りたいのは、アンタたちが敵かどうか、それだけなんでね。先ずそれを教えてもらえないかな?」
「ほっほ。随分と敵が多いと見える。まあ安心せい。こちらにはお前さんたちを攻撃する理由が何もないからの」
「何も……ですか」
アレルヤが意外だと言うように漏らせば、ハワードははて、と笑みを浮かべる。
どうやら食えない爺でもあるらしい。
再び四人に軽い緊張が走る。自分達は今敵地に飛び込んでいる状態だ。
何が起きても可笑しくはない。
「そう警戒しなさんな。どうやら誰に攻撃されてもおかしくない状況にいるようだが生憎とそれはこちらも同じでな。お前さん達が新手の追っ手かとも思ったのだが──どうも違う。そちらの戦艦は見たこともない様式で大変興味深く──失礼、不思議に思っとったんじゃが、どうかね」
「……失礼だが、所属を伺っても?」
口を開いたのはそれまでずっとハワードを観察するように黙り込んでいたイアンだった。
確かにそれは確認したい事項だ。ユニオンなのか、AEUなのか、人革連なのか、それとも新勢力なのか。
新勢力、というのが一番有力だ。何故ならば、この戦艦のような様式をこちらも見たことがない。ならば新勢力と考えるのが妥当である。
するとハワードは所属ねえ…と首を捻ってしまった。どうもつかめない。
「昔はあるにはあったんじゃがそれもなくなってしまったしのう……。ない、というのが正確な返答になるじゃろうな」
「ない……?」
四人が四人とも同じような表情を浮かべていただろうとスメラギは思った。
そんな事はありえない。こんな巨大な戦艦が何処の組織にも属さず何処の組織にも発見されずにいるなど、ありえない。
此処に来る前にマイスターに確認したのだ。ヴェーダにこれの情報があるかどうか。
答えは「ない」という簡潔なものだった。
「そちらは?」
「…………ソレスタルビーイング、といえば分かりますか」
「ソレスタルビーイング? 聞いた事もないが」
「は?」
四人の声が重なった。
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